装置の温度が上昇すると緊急停止する!?温度センサー付きDCタイマーの製作
電子工作マガジン2022年秋号(電波新聞社刊)に、充電中にバッテリー機器の発熱、発火を抑制する温度センサー付きDCタイマーの製作記事を書きました。タイトルは「装置の温度が上昇すると緊急停止する!?温度センサー付きDCタイマーの製作」です。
電子工作マガジンには、基本的に毎号記事を書いています。ぜひ、過去の電子工作マガジンもご参照ください。「電子ハカリ」、「卓上ホット・クールボックス」、「音声テスター」など
記事では「仕組み」、「必要な部品」、「回路図」、「製作手順」、「使用方法」の順に説明しています。
「前書き」
高度な電子機器の普及とともに、そのエネルギーとなる充電可能な電池(リチウムイオン電池)がほとんどの機器に搭載されています。その充電池のエネルギーは年々大きくなっており、モバイルバッテリーの容量は、すでに1万ミリアンペアアワーという巨大な電流を出力する商品も多く販売されています。エネルギーが大きくなったことで、1台のモバイルバッテリーでスマホを2台充電可能になるなど、スマホの電池の減少をまったく気にする必要がなくなりました。
問題は、このような大きなエネルギーを持つリチウムイオン電池は、過充電や、過放電すると、回路や使用部品、接触抵抗などに依存しますが、電池周辺が発熱し、最悪の場合、白煙を発生、発火するという事故が発生する場合があるということです。
「仕組み」
リアルタイムクロックIC「DS1307」で時刻データを発生し、PICマイコンで時刻の管理と出力制御を行い、サーミスタで外部温度を観測し、0.96インチの128x64ドットのドットマトリクス型OLED表示器で、開始時刻、停止時刻、カウントダウンタイマーの残り時間、強制停止温度を表示しています。入力可能な電源は最大12Vの一般的なDCジャックか、タイプC型のUSBコネクタの2系統いずれかを利用可能で、出力も、DCジャック型の出力とタイプA型のUSBコネクタの2系統を利用可能です。
USBコネクタから電源を供給した場合は、USBコネクタからのみ5V(入力されたUSBコネクタから電圧)が出力されます。また、DCジャックから電源を供給した場合は、DCジャックからのみ、入力電圧をほぼ同じ電圧が出力されるので、接続ミスによる装置の故障は少ないと考えます。
「特長」
- 3種類のタイマー機能を搭載。1.カウントダウンタイマー、2.時刻設定タイマー1、3.時刻設定タイマー2
-カウントダウンタイマーにより30分から最大240分まで対象装置に電圧を供給し停止。
- 開始時刻と停止時刻を設定可能な2系統の時刻設定式タイマーで最大間隔23時間59分まで対象装置に電圧を供給し停止。
- 温度停止機能により、10℃から99.9℃まで設定し、その温度で強制停止。
- 電源電圧5V(USB入力のみ)から24Vまで使用可能
- 使用可能な電流は最大3A
- OLED表示画面でカウントダウンタイマー値、開始/停止時刻(2系統)、強制停止温度、時刻設定を表示
続きは、電子工作マガジン2022年秋号(電波新聞社刊)をお近くの書店、または書籍の通販ショップなどで、お読みください。
2022-11-21 17:13